- DATE
2012年 9/27(木) 9/28(金) 9/29(土) 9/30(日)
- GENRE
- THEATER
- SERIES
- その他|OTHER
- VENUE
KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ
〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町281
www.kaat.jp
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作品概要 Outline
危口統之コメント
自分の生まれるだいぶ前からあり、 そして自分の死んだずっと後まで残っていくであろう事柄がかなりたくさんある。 それらそれぞれ、いま生きている自分にとっては、 好ましかったり忌まわしかったりとさまざまであるけど、 自分から遠く距たった異なるまなざしのもとではてんであべこべの判断を下されている/いたかもしれない。 そうしたことをおもうと、いま自分が忌まわしく思っている事柄を 根絶やしほろぼすことがほんとうに正しいことなのかわからなくなってくる。 しかし忌まわしいものはやはり忌まわしいので、 自分が死んだ後に生まれてくる人たちも 自分と同じような忌まわしさをそれに覚えるような呪いを準備してから自分はこの世をあとにしたいとおもう。
ー引用ー
だいたい章の心のなかには、古い大きな木の方が、 なまなかの人間よりよっぽどチャンとした思想を持っている、という考えがある。
厳密な定義は知らぬが、いま横行している思想などはただの受け売りの現象解釈で、 そのときどきに通用するように案出された理屈にすぎない。 現象解釈ならもともと不安定なものに決まってるから、ひとりひとりの頭のなかで変わるのが当然で、 それを変節だの転向だのと云って責めるのは馬鹿気たことだと思っている。
皇国思想でも共産主義革命思想でもいいが、それを信じ、それに全身を奪われたところで、 現象そのものが変われば心は醒めざるを得ない。敗戦体験と云い安保体験と云う。 それに挫折したからといって、見栄か外聞のように何時までもご大層に担ぎまわっているのは見苦しい。 そんなものは、個人的に飲み込まれた営養あるいは毒であって、 肉体を肥らせたり痩せさせたりするくらいのもので、精神自体をどうできるものでもない。
章は、ある人の思想というのは、その人が変節や転向をどういう格好でやったか、やらなかったか、 または病苦や肉親の死をどういう身振りで通過したか、その肉体精神運動の総和だと思っている。 そして古い木にはそれが見事に表現されてマギレがないと考えているのである。
章は、もともと心の融通性に乏しいうえに、歳をとるに従っていっそう固陋になり、 ものごとを考えることが面倒くさくなっている。一時は焼き物に凝って、 何でも古いほど美しいと思いこんだことがあったが、今では、 古いということになれば石ほど古いものはない理屈だから、 その辺に転がっている砂利でも拾ってきて愛玩したほうが余っ程マシで自然だとさとり、 半分はヤケになってそれを実行しているのである
(藤枝静男「木と虫と山」より引用)
【アフタートーク/イベント】
9/27(木)19:30 【ドラマターグとの対話】
ゲスト:セバスチャン・ブロイ(ドラマトゥルグ・翻訳家/快快)、中田博士(倒木図鑑ドラマターグ)
9/28(金)19:30 【KAATスタッフとの対話】
ゲスト:安田武司(KAAT神奈川芸術劇場・プロダクションオフィス)
9/29(土)13:00 【悪魔のしるしメンバー全員集合】
危口統之、石川卓磨、宮村ヤスヲ、神尾歩、山室毅聡、金森香、田辺夕子
9/29(土)19:30【創作におけるドキュメント性について(仮)】
ゲスト:田村友一郎(映像作家)
9/30(日)13:00 【ライブ演奏】
出演:ローリングジェットジャガー
【チケット】
◇前売/当日 2,800円/3,300円
◇学生 2,500円(来場時学生証提示)
◇特別席 5円(各階限定3席/先着順/直接メール予約のみ)
東京のど真ん中にお住まいのやんごとなきあの人もやはりひとりの日本人であることと同程度には、特別席のお客さんもそれぞれやはりひとりひとりのお客さんであります。 或いは、東京のど真ん中にお住まいのやんごとなきあの人がやはり一般的な日本人ではないのと同程度には、特別席のお客さんはやはり特別な存在であります。 つまるところ、特別席は客席の象徴でありご来場のお客さん統合の象徴であります。
【KAFE9とは】
「1ヶ月間KAATをKAFE (カフェ)にする企画」
同時代の先鋭的なプロジェクトがKAFE9 (カフェナイン)に 集結します。
参加企画:池田扶美代、快快、co.山田うん、contact GONZO、We Dance横浜2012、等々
https://www.kaat.jp/d/kafe9
出演者 Cast
明石竜也(watakushi-)
臼井梨恵(モモンガ・コンプレックス)
小田尚稔
菊川恵里佳
後藤ひかり
島田桃依(青年団)
高橋牧(時々自動)
森翔太(元・悪魔のしるし)
八木光太郎 他
スタッフ Staff
構成・演出
危口統之
スタッフ
舞台監督/照明/音響:KAATプロダクションオフィス・舞台技術課
ドラマターグ:中田博士
舞台装置等:大泉七奈子/石川卓磨/河本洋介/はま田明季
グラフィックデザイン:宮村ヤスヲ
映像:荒木悠
写真:杉田大輔
制作:岡村滝尾/金森香/田辺夕子
協力:神尾歩/山室毅聡
主催
悪魔のしるし
KAAT 神奈川芸術劇場
NPO法人ドリフターズ・インターナショナル
助成
アーツコミッション・ヨコハマ先駆的芸術活動支援助成
公益財団法人アサヒビール芸術文化財団
公益財団法人セゾン文化財団